邦楽ジャーナル7月号が徐々に全国に届いておりますが、
メンバーの中で私が一番先に記事を読めたので
ちょっと感想を書かせて頂きます。
私個人もこれまでに邦楽ジャーナル様とは色々と
ご縁がありまして、それこそ創刊の年に私の邦楽人生が
スタートした年なのです。
これまでにも投稿記事・依頼を受けてのコラムと
幾つか書かせて頂いておりますけども、インタビュー
形式での接触は初めての事で、些かこそばゆく
感じました。
とは言うものの、通常のインタビューと違い
田中編集長から頂いたウェブ上での幾つもの質問に
答える形式で、対面式の形式でない分
気が随分と楽になれたおかげで、落ち着いて
答えさせて頂きました。
で、改めて出来上がった記事を読ませて頂くと
破格の扱いで1ページ強に渡って頂いた質問の回答を
コンパクトにまとめてあり、我々而今の会の
コンセプトを端的に伝えているのを感じました。
記事のイラストが印象的で我々3人の似顔絵が
分かり易く描かれ、加えてオンライン下合わせの状況
で使っているイヤホンのコードがシュッと耳元に
添えられている点も特徴を感じさせます。
而今の会のアピールを示す狼煙(のろし)となり得る
今回の記事ですけども、自然体で気負わずに
発信してこれからの三曲合奏のあり方を示して
行きたいです。(東啓次郎)
当たり前に山田流が身の回りにあった環境から一転、私の生活する場は山に囲まれた静かな街となってから 毎月東京にレッスンに通い続けていたものの、好きな古典は思うようには出来ませんでした。
そこで、自分に出来る古典以外の事に果敢にチャレンジしている頃出会っていたのが東さんでした。 そして気がつけば創刊時からの長い年月 色んな形で関わりながら邦楽ジャーナルの情報にずっと支えられていたのだと気がつきました。 どちらかというとアナログ人間の私。やるとなるとかえって作業に時間が掛かる為 必要に迫られてしかデジタル機器は使わない(使えない)私が web演奏会やオンライン下合わせなどが 出来るようになるとは、手取り足取りいつもご指導下さる籟盟さんのお陰なのはいうまでもありません。 そんな私を駆り立ててくれた「而今の会」を、邦楽ジャーナルで紹介して頂けた事は これまでの私の歩みの原点回帰となるような気がしています。 奇しくも すぐ後のページには 籟盟さんが尊敬して止まない山口五郎先生を語る記事。何か繋がった気がしました。(大庫こずえ)
『邦楽ジャーナル』は、熊大に在学中、部室に創刊号から全号そろっていて、特に1年の時には講義の合間に部室にこもって読みふけっていました。地方出身で、初めての師匠のもとでは日常のお稽古通いしか経験のない自分にとって、『邦楽ジャーナル』は邦楽界の広い世界を初めて知るきっかけであり、「自分以外に若い人で尺八をしている人がいるんだ!!」というレベルのところから始まって、琴古流や山口五郎先生という大きな存在と出会い、たくさんの尺八奏者、地歌箏曲の演奏家の方々について知ることができました。また通販でものすごい大量のCDの取り扱いにびっくりしました。学生時代のバイト代の多くは、琴古流や三曲合奏の音源CDにつぎ込みました。また、東啓次郎さんを初めてお見かけしたのも『邦楽ジャーナル』の誌面上で、まさか10数年後に共演の機会を得るようになるとは、そのときは想像すらしていませんでした。
この度、邦楽ジャーナルの田中編集長には、我々「而今の会」を取材していただき、こうして記事にして下さって、心より感謝しております。電話での「取材、3人とも離れてますけど、どうやってやりましょうかね」という話から始まって、Facebookグループを利用して「プレスルーム」を設置し、編集長がインタビューを書き込まれたのに3人がそれぞれ回答するという「オンライン取材」なる方法を思いつき、提案させていただくことができました。取材なさっている田中編集長も含め、4人が全く別の場所にいるにもかかわらず、こうして「取材」して頂き、記事にしていただいたのは、これもまた「而今の会」らしいなと思います。
ただ、僕は「而今の会」の最も大きな特徴は、こうした「オンライン」の利用やIT機器、ブログやSNSといったメディア発信であるとは捉えていません。そうしたことは、あくまで「手段」であり、「而今の会」の一番の目的は「居住地や流派、演奏キャリアに左右されず、古曲を愛する者同士が集まり、対等な『音楽仲間』『同志』として地歌箏曲を楽しんで演奏していく」ことにあるわけです。メンバーが遠隔地に住んでいて、さらに日本全国の様々な方に「而今の会」の試みや音楽を発信していきたいので、IT機器を援用した合奏やオンラインでのメディア発信をしているということです。そうしたことを「オンライン取材」でもお答えしましたところ、僕のこうした気持ちを酌んでくださり、本当に読みやすく伝わりやすい記事にまとめてくださいました。ちょうど、この写真に写っているところの次のページに載っています。ぜひ誌面を手にとって頂き、ご覧いただけましたら幸いです。(山口籟盟)
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