こんにちは、東です。
地歌箏曲の曲作りは幕末以前は
三絃が原曲ならばお箏は後で別人が手を付け、
更に胡弓(後に尺八)の手が加わる形で
三曲合奏が成立するのです。
笹の露は菊岡検校の三絃が原曲で、
そこから八重崎検校がお箏の手を付ける形で
糸方の合わせが出来て、それから尺八が
加わる事で定番の三曲合奏となります。
私は今回はお箏を弾かせて頂きますけども、
大庫さんの三絃がタテですので、響きが凛として
いる点からお箏を弾くとしたら少し引き下がり
やんわりと弾く形で応えられればと目指してます。
昔ですと、三絃に負けじとバリバリと弾きまくって
ガチンコ勝負に流れて行ったのですけども、
それでは合わせのバランスが崩れてしまいます。
歌舞伎で言えば三絃は立役にあたり、
お箏は女形のポジションであるべきと考えてます。
とは言え、決してナヨナヨとしたものでは無く、
芯はシッカリと持ってお相手させて頂く事を忘れては
いけません。
でないと、手事の差しつ差されつの
流れで勢い付いて段々とベロンベロンに酔い…
『あられもない』
事になります。
流儀によっては糸方がバリバリ互いに弾き合う所も
少なからずありますが、私がお箏に回る時は
常に三絃を引き立てつつ自分の音をジンワリと伝えて
行く事こそが大事と心掛けたいです。
私の稽古は師範代モードのチャイが見守る中、
静かに進めております。
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