2017年2月25日土曜日

「而今の会」メンバー・プロフィール


大庫こずえ(山田流箏曲・地歌三絃)

 東京都豊島区に生まれる。
箏曲家・原田東龍師に師事、山田流箏曲・三味線声曲東明流を学びレコーディングにも多数参加する。
 東京藝術大学在学中に木原司都子師(現六代山勢松韻)に師事、 山田流箏曲家・佐藤陽子師、小唄・稲本喜美哲師、生田流箏曲家・泉山章子師の各師に師事
 20004月、信州光前寺にて「桜の会」を開催
 2002年より、信州昼神(ひるがみ)温泉・旅館「石苔亭(せきたいてい)いしだ」の演奏メンバーとして年間6070回の公演を継続中
 20064月、信州光前寺「霊犬早太郎伝説 七百年祭」の記念イベントとして開催された「桜の会II」では、朗読と箏歌のコラボレーションによる「霊犬早太郎物語」を発表
 同年7月、京都芸術センターにおいて、当センターとの共催により再演され好評を博す。
 20074月、信州光前寺「桜の会III」を開催、「狂言語りによる霊犬早太郎物語」(狂言師 茂山茂氏と共演)「三絃歌曲集」(両作品とも作曲 藤井大史氏)を発表
 20078月より、文化庁助成対象事業「茅野市・茅野伝統文化こども教室」において長唄・三味線講師を5年間務める。
 同年9月及び翌20081月、モナコ在住の日本舞踊家 葛たか雪氏の依頼により楽曲を提供し、現地要人列席の場で披露される。
 200812月、前出の「狂言語りによる霊犬早太郎物語」(狂言師 茂山茂氏)「三絃歌曲集」が収録された「絲遊~いとゆふ~」をCDリリース
 20104月、信州光前寺「開創1150年祭」の記念イベントとして開催された「桜の会IV」では「ことうた集」(作曲 藤井大史氏)を発表
 同年9月、福原鶴花氏と「超和楽梢花繚乱」開催
 20114月、「光前寺桜の会V」を開催、邦楽の伝統的な発声の他に、独自で編み出した歌唱法によるソプラノの為の歌曲(作曲 藤井大史氏)を表現、伊那谷縁の俳人を謳った「せいげつ讃歌」(作曲 藤井大史氏)を発表し好評を博す。
 20124月、「光前寺桜の会VI」を開催
 20134月、「光前寺桜の会VII」を開催
 同年 5月、東京都千代田区 内幸町ホールにおいて「講談 貞山・貞鏡 親子会」にゲスト出演
 同年 7月、東京都文京区 湯島天神において「絲遊の会」開催
 同年11月、長野県宮田村 真慶寺において「お寺で心を温める音浴のひととき うたと箏と三味線の演奏会」開催
 20144月、長野県駒ヶ根市有形文化財旧市役所庁舎にて「桜の会VIII」を開催
 20154月、十三絃の箏と弾き語りのためのシャンソン「いつまでもかわらないで」(作曲 藤井大史氏)を発表
 20164 東京上野桜木台東区有形文化財「市田邸」にて 福原鶴花氏と演奏会「日本の美」を開催
 同年11 セカンドアルバム「いつまでもかわらないで」をリリース
 日本の伝統音楽を土台として、作曲家 藤井大史氏の協力による、自らの三味線と筝を伴奏として日本語を歌うスタイルを確立し、現在も積極的に演奏活動に取り組む。

HP:絲遊・大庫こずえ http://ito-yuu.sakura.ne.jp/
Blog:~いとゆふ~ つれづれ日記 http://itoyuu.sblo.jp/




東啓次郎(生田流箏曲・地歌三絃)

昭和46(1971)年、福井県生まれ。
62(1987)年高校在学中の部活でお箏を始め、
野沢雅光穂師(正派邦楽会大師範)に師事。
平成3(1991)年、愛知大学文学部在学中に
邦楽研究会に入り、奥田久子師(国風音楽会大師範)に師事。
11(1999)年、生田流箏曲真ノ手を許され、
12(2000)年、生田流箏曲教授免許(助教)を許される。
同時期にカワイ音楽教室の講師に採用される。
18(2006)年、生田流箏曲教授免許(教師)を許され、独立し正式に教授活動を始める。

平成12年以降、隔年開催で定期リサイタルを行い、
18年から26(2014)年の間、毎年古典曲のみの独演会
『地歌箏曲勉強会』『地歌三弦一挺弾きの会』を展開する。

演劇の分野では
平成24(2012)年・同26(2014)年、静岡県舞台芸術センター(SPAC)の公演
『朗読劇 東海道四谷怪談』での音楽と演奏を担当。

現在、
国風音楽会教師、カワイ音楽教室講師、
東海三曲演奏家の会会員
地歌箏曲東会主宰

Blog:東 啓次郎の琴・三味線馬鹿一代 http://ameblo.jp/koto-shamiman/




山口籟盟(琴古流尺八)

福岡県久留米市在住の琴古流尺八演奏家・竹盟社師範。
日本古来より、先人たちが世代を超えて受け継いできた「音色(ねいろ)」や「間(ま)」の美しさを追究している。また、「地元の文化」への貢献を目指し、地域の歴史や自然、季節感を大切にした演奏を心がけている。
虚無僧の流れを汲む「琴古流尺八本曲」や、地歌箏曲との三曲合奏など、 純邦楽の古典的な演奏曲目を得意としている。

・昭和57年(1982)、北九州市小倉生まれ。遠賀郡岡垣町で育つ。
・12才のとき、尺八を習い始める
・熊本大学在学中の平成14年、関西在住の竹盟社師範、吉村蒿盟師に入門。
・平成16年、長谷コンクール本選出場(曲目:真虚霊)。
・平成16年、大学卒業の後、関西へ移住。師匠主宰の尺八塾「薫習庵」で研鑽に励む。
・平成24年、琴古流本曲全曲を習得し、竹盟社師範を認可される。同年春、地元福岡県に帰郷。久留米市在住。
・平成25年、長谷コンクール本選出場(曲目:鹿の遠音)。
・平成26年、くるめ街かど音楽祭(くるおん)に出演。 青木繁旧居、坂本繁二郎生家にて演奏。

・平成27年、山口籟盟尺八教室を久留米市田主丸町にて開講。

HP:山口籟盟のホームページ http://raimei.syakuhati.com/
Blog:籟盟の尺八稽古帳 http://raimei245.blogspot.jp/

2017年2月23日木曜日

「而今の会」始動!!



山田流箏曲・地歌三絃演奏家、大庫こずえ(長野県)
生田流箏曲・地歌三絃演奏家、東啓次郎(静岡県)
琴古流尺八演奏家、山口籟盟(福岡県)


住む場所も、芸歴も全く異なるこの3人で、古典のライブを行います!

「而今(にこん)の会」
日時:平成29年8月18日(金)
会場:「 飯島本陣陣屋」長野県上伊那郡飯島町飯島2309番地1





演奏会開催に至ったきっかけは、Facebook・YouTubeにおける、「ジョイントweb演奏会」と銘打った「オンラインでの共演」でした。

三曲の古典を愛する3人がFacebookでの交流の最中、「便利なツールで時空を超える」という言葉をきっかけにして、大庫・山口で「秋の七草」「千鳥の曲」、また東・山口で「黒髪」の合奏を試みました。

その「合奏」というのは、物理的に同一の場で舞台をともにしているわけではなく、メールで演奏の録音をやりとりしながら「オンライン下合せ」をし、それぞれの地で演奏を録画、その動画をパソコンでつなぎ合わせ、Youtube上に公開したものです。お互い離れた地にあっても、ともに愛する音楽をご一緒に共演できる、そしてまた、我々の音楽に本当に共感して下さる方に、たとえお住まいが遠くとも聴いていただくことができるという点において、三曲合奏の一つの新しい演奏形態が提案できたと思いますし、たくさんの方に興味を持って視聴していただいたことは大変嬉しいことでした。











ただ、動画のデメリットとして「生演奏ではない」というものがあります。

もちろんそれと引き換えに、生演奏にはないたくさんの強みがあります。「お互い離れていても、大好きな三曲を共演」できるというのは、「ジョイントweb演奏会」だからこそ実現できたことです。共演を、居住地の既存の邦楽人脈からだけではなく、遠く離れたところにいる、共演者を切望する同志に求めることができたこと。ともに地歌箏曲の古典を愛し、音楽性が一致していたこと。そして、それぞれ演奏キャリアは違えど、対等な「音楽仲間」として、「音楽づくり」を共同で行えたことは、「ネット上の動画」のこととは言え、3人ともにこれまでにない「絆」を感じさせるものでした。


しかし、だからこそやはり「生演奏」で共演したい。そうした3人の強い願いが、今回の「而今の会」という古典ライブに結実しました。


会名の「而今(にこん)」 とは、「今この瞬間を大事にする」という禅語です。

曹洞宗・魚籃山常現寺の高山元延住職のブログ「和尚さんのさわやか説法」では、道元禅師の故事や、「いつやるか?今でしょ!!」で有名な林修先生の話題も出しながら、とてもわかりやすくこの言葉の意味について解説されています。

詳しい引用はいたしませんが、その中にあった
『他人ではなく「自分」が、後ではなく「今」であるという瞬間の決定が、先に述べた「而今(にこん)」ということなのだ。』
という言葉は、「オンラインでの共演」から「生演奏によるライブ」への開催に踏み切ろうとする私たち3人を、力強く後押ししてくれているように感じました。


「ライブをしたい!!」
この強い想いを共有している3人だからこそ、「今」実現に向けて動き出さなければならない!!そういう思いが無意識下にあるのか、この「ライブをしたい!!」という想いは瞬く間に現実的な話に発展し、まさに3人のこれまでの様々な経験に機が熟し、あるべき形へ導かれているようにさえ、感じられるようになってきました。

ライブそのものが成功するようにしっかりと準備を行っていくと同時に、そのステップを、このブログで情報発信していけたらなと思っています。



「もともと地元も修行場所も芸歴も全く違う3人が、ネットを通して出会い、オンラインの共演を成し遂げ、そしてそれが現実のライブとして結実する」
「遠隔地どうしでも、音楽的な価値観を共有出来る者同士が、ともに音楽を創り上げていける」

大げさですが、この取り組みを通して「三曲の新しい価値」を創造できればなと考えています。



縁あって、このブログをご覧くださった皆様、本番までどうぞよろしくお願い致します!!